小学生や中学生でスポーツをしているお子さんに良く発症します「オスグッド シュラッテル氏病」。名前だけだと恐るべき疾病のような感じもしますが、膝の下の部分(脛骨粗面)が痛くなる症例で「スポーツ障害」の一種となります。ただ、私の子供の頃より発症してしまうと治らないものとされています。
確かに、一般的な治療では、基本的には治らない事が圧倒的に多いものと思われます。理論的にも発症のメカニズムは、はっきりしており「なんで治らないんだろう?」と私も頭を抱える事が多い症例でした。痛みが出るのは上記のように膝の下の部分なんですが、治療を行わなければならないのは、大腿部つまり「大腿四頭筋」な訳なんです。単純に言えば「大腿四頭筋」を緩めてあげる事が出来ればこの辛い「膝下」の痛みからお子さんたちを解放してあげる事が出来る訳です。ですから、いわゆる「先生」と呼ばれる方々は必死になって「大腿四頭筋」をマッサージする事となります。
ですが、それで治れば誰もこの症例は「治らない!」などと言う事は無いでしょう。やる事をやれば治るのであればマニュアル通りの施術で問題ないはずなんです。でも、結論から申し上げますと基本的にはこの症例に「マッサージ」は通用しません。私も散々やりましたが「マッサージ」では四頭筋は緩まないんです。
この「オスグッド」の症例だけに留まらず、「マッサージ」だけでは緩まない筋肉が数多くあります。特に慢性化した症例の関連した筋肉は「マッサージ」だけでは全く太刀打ちできません。このような状態になってしまった筋肉を私どもは「変性」と呼んでいます。筋肉には違いないのですが伸縮性も減り、弾性も失われた筋肉は既に筋肉の務めを果たせなくなっています、この様な状態になった筋肉を段階的に戻して行く機能のある機器が私どもの院にはあります。使い方は簡単ではないのですがこの機器を用いますと、多分数回で快方に向かうと思います。
現在も何人か「オスグッド」のお子さんが来院されていますが、多くのお子さんは4回程度で大体良くなると思います。しっかりと治りますので「再発」するお子さんは稀です。