育児中の女性に良く起きる疾病に「腱鞘炎」があります。赤ちゃんを抱き抱えたり、片手での作業も増えますので発症確率は高くなってしまうようです。私どもの院にも現在そのような育児中のお母さんが通院していますが、最初は整形外科を受診されたそうですが、これと言って何もしてくれなかった為、友人の紹介で私どもの院に来てくれたとの事でした。
この患者さんは、手首の「腱鞘炎」ですが、これは女性に多い疾患で男性には少ないものです。一般論として女性より男性の方が筋力がある為、負荷に耐える事が出来るので症状が出ないと言われています。
「腱鞘炎」と言う病名はお聞きになった事も多いものと思われますが、実際 治療を行うと治す事の難しさを痛感させられる症例です。通常の「健康保険」の範囲内で治して行く事は非常に困難です。名前の通り「腱」(けん)と「鞘」(しょう)の炎症の為、痛みが出るものですが、マッサージや消炎湿布ではどんなに頑張ってもなかなか改善しないものです。
昔はそれでも一生懸命マッサージをしたりして、何か月もかけてやっと良くなって行くと言ったパターンでした。良く患者さんも通院してくれたものと思われます。現在、私どもの院では「マイクロカレント」(微弱電流治療器)を使った施術で2~3回程度で効果を上げる事が出来るようになっています。この機器は「健康保険」の対象外になってしまいますので、「自由診療」扱いとなってしまいますが、通院回数の事や「健康保険」の自己負担額も決して安くない事を考えると、最も良い選択肢になると私どもは考えております。
実際上記の女性も昨日で2回目の施術でしたが、ほぼ回復したようでした。「マイクロカレント」だけでなく「テーピング」での固定も併用して行きますが、この二本柱で、早期の回復を目指しております。
PS 日常生活にはどうしても負荷のかかる事が多いものです。「腱鞘炎」の患者さんにはなるべく手首の負担を減らすためにも、簡単なテーピングを勧めています。本当に簡単な巻き方です。
