昔は「ほねつぎ」と呼ばれていました

 私ども接骨院 整骨院を運営している者たちは「柔道整復師」と言う国家資格を持ち日々の施術を行っております。昔から掛かり付けのある院をお持ちの方であれば「ほねつぎ」と表記のある院があったのを覚えている方も少なくないと思われます。私が20代の頃、見習いで勤めていた接骨院(当時業界では超有名院)でも「○本接骨院」の他に「ほねつぎ」という表記があり、当時の私は、そんな事は当たり前のような感覚でしたね。毎日のように骨折や脱臼の患者さんが来るのは当たり前で、「お前も一人前になるためにしっかりと学んでいけ。」と今は亡き大先生にはよく言われたものです。そんな訳で、私も骨折や脱臼の整復が出来ます。腕や足の骨折整復もかなりやりましたし、肩や顎、指や肘の脱臼も相当経験しましたね。

 でも、現在では骨折や脱臼などが疑われる怪我はどうしても整形外科の方に行ってしまうケースが多くなり私が整復の技術をお披露目できる機会はめっきり減ってしまいました。今は私ども中山接骨院スタッフが行っているのは骨折が癒合(くっついた)した後のリハビリテーションのような事をやるケースが多いですね。骨折の整復そのものも難しいですが、その後の関節の伸展や屈曲など体の事をしっかりと理解出来ていないとリハビリは出来ません。リハビリにだけ来る方もいらっしゃいます。

 実は、それでも、骨折や脱臼の患者さんは来ます。先週は「肋骨骨折」の患者さんが来てくれたり、先月は「中足骨」の骨折の方がお見えでした。近所の保育園では毎月一人程度ですが「肘抜け」(肘内障)の患者さんを診て欲しいとの依頼があります。とは言え、昔診ていたような大きな怪我は診なくなりましたね。

 昔は「ほねつぎ」とも呼ばれた私たち接骨院ですが、骨折や脱臼を整復できない先生の方が多くなりました。整復出来るのは私たちが最後の年代となってしまったようです。

 でもこれも時代と言うものなんでしょうね。確かに骨折や脱臼は著しく少なくなりましたが、私ども中山接骨院スタッフは「神経痛」の治療に活路を見出しております。非常に高い施術技術を必要とする治療法ですが、現状として皆様に満足していただけるレベルに私どもは到達していると自負しております。わざわざ遠方からも来院される方が多いのもその証明と信じています。