相も変わらず酷暑の続くこの日本列島ですが、子供たちは夏休みに入っており、夏の高校野球県大会も終了しました。勿論、甲子園と言う全国大会はこれからですが、全体的にピークは過ぎ去り秋に向かって心と体の切り替えといった季節でしょうか?野球に限らずスポーツ全般、小中高校生が来院される機会が多くなっています。
その中でもやはり⚾野球のお子さんが多いのですが、夏休みに入って二例 野球での肩の関節炎で来院された高校生がいらっしゃいましたので、報告いたします。これは、肩の関節炎であり、いわゆる一般的な「野球肩」ではありません。かなりアバウトな先生ですと「野球肩」と言ってしまう先生もいらっしゃるかも知れませんが、ここでは関節炎と言う事で紹介させていただきます。
高校生となると「リトルリーガーズショルダー」(上腕骨近位骨端線離開)のお子さんはかなり少数派になりますので、この辺は問題ないと思いますし、「肩関節炎」の場合は痛みが穏やかな傾向があります。それなりに投球は出来るのですが、痛みがあったり、ごつごつした違和感があったりするものです。この場合、レントゲン等では写らない為、触診が必要になる訳ですが、専用のプローブを使って触らせてもらうと曲線的な肩関節面に1~2㎜程度の砂粒のような異物を幾つか確認する事が出来ます。これは、実は二酸化炭素や乳酸が硬化したもので、元々自分の体から出た老廃物です。時間の経過と共に、一部が固くなってしまい投球時に痛みが出てしまうものです。
ただ、この症例はそんなに問題はありません。プローブによる触診で、「肩関節炎」と分かったなら、このプローブを「マイクロカレント」(微弱電流治療器)に接続し、治療と言うより肩関節面をお掃除する感じで、滑らせて行きます。一日分の施術だと取り切れないので、申し訳ありませんが3~4回来て下さい。そうしますと、大体問題なくなると思われます。
PS 「リトルリーガーズショルダー」(上腕骨近位骨端線離開)と「肩関節炎」は似ていますが、全く異なるものです。痛みの程度も違いますし、場所(位置)も3~4cmはずれているものです。