「変形性膝関節症」と言われても

 昨日初診でお見えになった患者さんもそうでしたが、病院や整形外科で「レントゲンやMRI」を撮って貰い「変形性膝関節症」です。と診断を受けると多くの方が、がっかりしてしまうものですが、その必要はありません。意外と何とか(何とでも)なるものです。

 実はこれにはしっかりとした根拠があります。私ども中山接骨院スタッフは、患者さんに病院や整形外科で撮って貰った「映像」を出来るだけ持参してもらっています。整形外科の先生方がどのような目線で診断しているのかが明確ですし、同じ映像を共有できると言う事は患者さんへの説明にも非常に有効ですので、見せてもらう事にしています。(PS  全国的に見てもこれだけ映像を患者さんが持って来てくれる接骨院や整骨院は、なかなか無いと思われます。)

 実際、それなりの年齢になりますと1~2mm程度 確実に骨が減っている事は映像より容易に確認出来ます。ですが人体は、年齢と共に関節面が減って行くと言うことは、織り込み済みなんです。年齢と共に少しづつですが骨は減ります。しかし、実際その事で痛みや、動きが悪くなることは稀です。6~7mmぐらいでも大丈夫な感じがしますね。10mmを超えると誰が見ても、変形がハッキリと分かります。医学の知識が全くない人でも分かりますよ。

 私がまだ駆け出しのころ、農家の皆さんは基本的に現在より体を張った作業をされていたせいもあり、膝や腰の変形は現在では考えられないような激しいものでした。レントゲンやMRIを撮らなくとも変形があるのは明確で、ここまで来ると、手の打ちようが無い感じの患者さんが圧倒的に多かったのを覚えています。

 それに比べれば、現代の「変形性膝関節症」と呼ばれる患者さん達はレントゲンやMRIを撮らなければ「変形」も分からない程の軽微な「変形」で「変形性膝関節症」の診断を受ける訳ですが、この程度では基本的に問題がないレベルであり、これだけではここが痛みの根源と言う事を断言出来る材料にはならないと言う事になります。

PS げんだいの「膝痛」は、関節そのもの(骨の部分)に根本がある場合もありますが、基本的に「筋肉」由来の痛みの方が多い場合が大半です。レントゲンやMRIで診断されてもそれ程気にされなくとも大丈夫な場合が多いものです。