膝の痛みは筋肉性のものが多いです

 直近の一か月は膝のトラブルを抱えた患者さんが多かったようです。膝は人の体の中でも難しいと言いますか治し難い部位で、しっかりと治す事の出来る先生は数少ないと思われます。

 自分で言うのもなんですが、私は駆け出しの頃より「膝」を特に良く診て来ました。私がまだ若かった頃は、農家の方も手作業や力仕事が多く、膝や腰に大きな変形を持っている方が圧倒的に多かったですね。その頃は「私は大谷石の石切り場で働いていてすごい力仕事だったんだよ。」と語る患者さんもいましたね。こういった方も酷い膝関節の変形があったのを覚えています。しかし、現在はどんなに激しく働いても昔のように激しい変形が出るような事は基本的にはありません。仕事や生活が機械化されていたり、食事もかなり良くなっていますので、そこまで変形する事がないんです。

 詰まる所 現代の「膝痛」は多少の変形があったとしても、基本的には「筋肉性」の痛みが主流と言う事で間違いないものと私どもは考えています。仮に「病院」や「整形外科」で「変形性膝関節症」と診断されたとしても、人は年齢と共にそれなりには関節は減るものですので、問題は無いと思います。(PS 特に加齢で変形が出ている場合は、変形が少ないだけでなく、素直な変形ですので、生活に影響する事は少ないと思います。)

 私どもの院に来てくれる患者さんはこういった場合「お皿」(膝蓋骨)の動きが極めて悪くなっている事が多いです。これは膝に関連した筋肉群が固まってしまっていると言う事の証明であり、これらの筋肉を緩ませる事が出来れば膝関節は解放されるものと私どもは考えています。ですから、膝の痛みに関しましては、先ずは関連した筋肉への施術が急務となって来ると思います。「お皿」が動くようになりますと、痛みが取れるだけでなく、膝の動きも格段に良くなるものです。