「分離症」「すべり症」と診断を受けても…

 かなり強力な🌀台風も過ぎ朝夕更に涼しく(寒く?)なりました。私もあれだけ辛かった夏バテもすっかり取れて日々の施術に精を出しております。本当に今年の夏は長い上に、酷い暑さで過酷でした。

 相も変わらず、難しい症例と毎日のように対峙する事を余儀なくされています。私どもは本当に小さな接骨院ですがやっている内容は意外と(?)ハイレベルな事をやっているとスタッフ一同自負しておりますし、ご来院の方の賛同者も少なくないと思います。

 先週から来ている中学生で⚽サッカーをしている男子は、「脊椎分離症」との診断で腰の痛みが半年以上取れていないお子さんでしたが、先週の月曜日から本日まで計4回施術を行っていますが、なかなか経過が良いようです。本人も「これなら少し動けると思います。」と言ってくれていますので、きっと大丈夫でしょう。

 「脊椎分離症や,すべり症が治るんですか?」と言った質問を良く受けます。結論から言えばレントゲンやMRIに映ったものが奇麗に治る事はありません。しかし、多くの場合、映像に映ったものではない症状が出ていてもそれを「分離症やすべり症」です。と、言われる場合が多く、触診させて貰うと腰部の筋肉(起立筋)の炎症だったり、「仙腸関節」だったり「腸骨骨膜炎」だったりする場合が非常に多いものです。上記のお子さんもレントゲンで「分離症」との診断でした。そして所見がある以上「分離症」があるのは間違いありませんが、症状として痛みが出ている部位は「仙腸関節」でしたので、そちらを施術する事により症状をかなり緩和する事が出来ました。

 この説明では納得の行かない方も多いと思いますが、実は映像では明らかに陽性であっても、この「分離症」や「すべり症」そして、「椎間板ヘルニア」や「脊椎分離症」も含まれますが、それら特有の症状が出ないものは本当にたくさんあるものです。「たまたま撮ったMRIに椎間板ヘルニアが映っていたけど、腰の痛みは全くないです。」こんな感じの患者さん多いんですよ。ですから、このお子さんの様に治らなくて困っている場合は、セカンドオピニオンを受けてみるのも手ではあります。整形外科は守備範囲の広い分野です。先生によっては部位の上での得手不得手がはっきりとあるものです。